鹿鳴館サロン
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緊縛図鑑

   01. 亀甲縛り
   02. 鞭縄・背晒し
   03. 背負い胡坐
   04. 鞭縄・胸晒し
   05. 狢縛り
   06. 姫泣かせ 
   07. 側面座位尻晒し
   08. 高腕真一文字
   09. 両手前方腕十字
   10. あやめくずし 
   11. 利き手逃がし
   12. 羽交い高手緊縛
   13. 両手後方首十字
   14. 床卍
   15. 胡坐縛り両手閂
   16. 拷問縄・片足胡坐立ち
   17. 拷問縄・絹しぼり
 18. 姫蔓

 

 


14.床卍


 床卍というものがあるのだから天の卍というものもある。そして、卍磔というものもある。これらはSМというよりは儀式として用いられていたものだと言われている。『日本裏結社儀式秘全貌』という書物には「女性を卍型に緊縛し、それを眺めることにより不死の強さを得ようとした」とある。つまり、戦などの前に肉体と精神を強靱にするために行われる儀式にこの緊縛は使われていたらしいのだ。
  それが昭和の好事家によってSМに持ち込まれたのだろうと思われる。昭和のSМ事情について書かれた『昭和変態薄覚』には「昭和二十年代のSМのほとんどは秘密結社や暗黒宗教の儀式を真似たものだった。その理由は、儀式として女を納得させ、その上で性的に男たちが楽しんでいたからなのだろう」とある。
  そうした儀式緊縛の多くはSМが広く世の中に知られるのとは逆に、消えて行った。天の卍や卍磔はもはやその資料がなく、再現が難しいと言われている。

高腕一文字


 これは性的な縛りでもないし、プレイに利用できる縛りでもなければ、鑑賞を目的とした縛りでもないのだと聞かされていました。
  そう聞かされたところで、私にはそれがどうした意味かは分かりませんでした。
  ところが、縛られてみると分かるのです。その不自然な格好はSМ緊縛のような肉体の辛さはありません。そして、羞恥もほとんどありませんでした。それなのに、縛られると恐怖が少し少し私を襲ってきたのです。言いようのない不安を感ぜずにはいられなくなってくるのです。きっと幼い頃にテレビや映画で見たところの人身御供の記憶が甦ってきたのだと思います。
  そして、おかしいのですが、人身御供となった自分を妄想することで、心地良さも生まれるのです。恐怖と快感が同時に矛盾なく私の中に共存しました。それまでの私のSМや緊縛体験にはなかった感覚でした。できれば、このまま本当に儀式によってこの身を汚したり、傷つけたりしてほしいってそう思いました。あれはとても不思議な感覚でした。


出典『鹿鳴館緊縛図鑑』鹿鳴館編集部 鹿鳴館出版局

15. 胡坐縛り両手閂

 


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