鹿鳴館サロン
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緊縛図鑑

   01. 亀甲縛り
   02. 鞭縄・背晒し
   03. 背負い胡坐
   04. 鞭縄・胸晒し
   05. 狢縛り
   06. 姫泣かせ 
   07. 側面座位尻晒し
   08. 高腕真一文字
   09. 両手前方腕十字
   10. あやめくずし 
   11. 利き手逃がし
   12. 羽交い高手緊縛
   13. 両手後方首十字
   14. 床卍
   15. 胡坐縛り両手閂
   16. 拷問縄・片足胡坐立ち
   17. 拷問縄・絹しぼり
 18. 姫蔓

 

 


1.亀甲縛り


  亀甲縛りというと、縄によって出来た模様が六角形の亀の甲羅のようになっていると思っているんじゃないかな。そして、その模様ゆえに亀甲縛りと名づけられたとそう思っているのじゃないかな。
これが大間違いなんじゃ。
  亀甲縛りとは、その昔、生きた亀を売る業者が、その亀を縛った縛りのことなんじゃよ。業者は町で亀を売る。亀は身体を縛られ背中の中央で吊るされている。甲羅を傷つけないように上手に縛ってあって、亀は手足を伸ばし、首を伸ばして逃げようと宙の手足と首をばたばたと泳がせる。可哀相だが憐れな姿で面白かった。
 この手足が自由で首が自由なのに逃げられない縛り、それが亀甲縛りなんじゃよ。
 縄の模様が亀の甲羅に似せられたのは、亀甲縛りができて後の話なんじゃ。

亀甲縛り写真


 昼間の電車だからなのでしょうか。車内に人はまばらで、私たちは三人掛けの椅子に座れました。座るとお尻に強い違和感を覚えました。座った瞬間に声を漏らさずにはいられなかったほどの違和感でした。私はすぐに立ち上がりました。
「どうした」
「いえ、立っていたほうが楽なので、そのう」
  そんな言い訳が通るはずがありません。私は強引に座らされ、さらに足を組むように言われてしまいました。足を組むとお尻だけでなく、もっとも敏感なその部分にも刺激があるのです。その刺激は電車の揺れと私の動きに合わせて容赦なく私を責めます。
  どこに向かっているのか、あとどれぐらい電車に乗せられるのか、私はそのことばかり考えていました。ですから、彼が立ち上がって私の腕をぐいっと持ち上げたときには、かなり大きな声で「ああん」と、漏らしてしまいました。全身が緊張と羞恥に痙攣しました。あわてて周囲を見たのですが、幸い、私の異常に気づいた人はいないようでした。
  でも、そんな刺激が与えられてしまった後ですから、もう、それまでと同じ状態ではいられません。オッパイを遮る縄、 そこここにあるコブ、そうしたものが私を常に責める続けるのです。
  駅を出て、駅前の平穏な商店街を歩く頃には、もう私は限界でした。足を動かす度に全身を刺激され、もう歩くことさえ困難になっていたのです。
  彼はにっこりと笑って「この先にラブホテルがある、そこで解放してやろう」と、言いました。私はこの苦痛から解放されるなら、どんなことでもする、そう思いました。


出典『鹿鳴館緊縛図鑑』鹿鳴館編集部 鹿鳴館出版局

2. 背晒し へ

 


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