鹿鳴館サロン
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官能文学辞典


   その1.                        
   その2.                        
   その3.                        
   その4.                        
   その5.                        
   その6.                        
   その7.                        
   その8.                        

 


その6.


 鹿鳴館サロンは女性が安心して過ごせるサロンであるということを執拗に訴えてきた。しかし、そのために一部に誤解を生じているようだ。
  鹿鳴館サロンの言う安心とは、女性の貞操とか肉体の問題を言っているのではない。たとえばサロンでは絶対に犯されないとか、サロンで縛られても絶対にケガをさせないなどと言っているのではない。そんなことはサロンは知らない。
  女性とはいえ大人なのだから、自分の身の安全ぐらい自分で守ってもらいたい。もちろん、サロンに暴漢が侵入したら、そのときには著者が皆の矢面に立つし、そうした事態に著者は十分に役に立つ。しかし、それと女性の貞操や肉体の安全を保障するのとは別の話なのだ。
  そんなに身を守りたいなら、そもそもSMなどしなければいいのである。SMをするかぎりケガをする可能性もあれば貞操が犯されるという可能性もあるものなのだ。
  では、鹿鳴館サロンが女性が安心して過ごせる、という安心とはどこにあるのか。
  それは肉体ではなく、精神の問題なのだ。
  鹿鳴館サロンが守りたいのは、心のほうなのだ。だからと言って、ここでも誤解されたくないのだが、サロンにおいて不快な思いをさせられるとか、 不快な現場に遭遇するとか、そんな可能性があることを否定しているのでもない。嫌なら、嫌な人が帰るればいい、それがサロンなのだ。見たくないような事態 になっているなら、遠慮なく帰ればいいのだ。自分は残りたい、不快なマニアを追い出したいという我がままは、むしろサロンでは通用しない。
  では、サロンの守ろうとしているものとは何なのか。
  それは、女性が女性としての尊厳を傷つけられないという安心のことなのだ。
  だから、サロンは吊りのできる設備を持たないのだ。そうした設備があれば、男性たちは女性を縛ろうとする。縛ろうとするのはいい。しかし、も し、縛られたい女性が二人いて、ひとりは老齢であまりスタイルもよくなく、もうひとりは若くてスタイルもよかったらどうだろうか。男性たちは、それでも まったく平等に二人の女性を縛れるだろうか。
  鹿鳴館サロンは年齢とか容姿とかによって女性が不当に扱われることを恐れているのだ。もちろん、逆の場合もある。男性だって、そうしたことを理 由に不当に扱われるべきではない。特に著者は不当に扱われるべきではない。たかが老齢で背が低くて、少しイケメンから離れているからというだけの理由で。 そうしたことで差別されないサロンを目指しているのである。ゆえに、プレイを中心としたサロン作りを避けているのである。
  会話だけなら、人は、あまり容姿や年齢によって差別されたりすることがないのだ。文学には年齢も容姿も関係がないのだ。
  若い女性に男性が群がれば、傷つく女性もあるかもしれないのだ。ゆえに鹿鳴館サロンは、そうして傷つく危険性のないようにしているのだ。それが安心なのだ。

  鹿鳴館サロンは年齢や容姿によって女性に対する態度の変わる男性によって女性が傷つくことのないよう配慮したことによって、文学派を名乗ったのである。
「プレイがしたい、交際相手を捜したい、そうしたことを目的とした男性にとって面白くないサロン」だから、鹿鳴館サロンは女性が安心して過ごせるサロンなのである。


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